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スマートシティの標準規格

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スマートシティの標準規格

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はじめに


2022-09-19

 スマートシティにおけるデータ交換はには非常に多くの規定に準拠する必要があります。しかし、下表記載する様な、色々な問題があり、単純に「はい、準拠します」とは言えない状況です。そんな中、デジタル庁からエリアデータ連携基盤の推奨モジュールが公表されました。詳しくは、データ社会推進協議会(DSA)から情報展開されています。この推奨モジュールは当然ながらインタフェースを備えており、いわば、推奨インタフェースと言えるものも同時に公表されたことになります。スマートシティの主要プレーヤーである自治体の多くは推奨モジュールを採用するであろう事が予想されるため、事実上の標準が決まったことになります。
 本書では、推奨モジュールのインタフェースを中核に、デジタル庁のGIFとグローバルな標準活動により標準化されていない部分を補完して標準規定を提案したいと思います。




スマートシティの標準規定の問題
2022-09-19

 以下に主な標準規定の問題を列挙します。

複数の標準が併存 スマートシティはAzure、AWS、Googleなどのクラウド上のIoT基盤や欧州のFiwareなどが併存しており、それぞれにインタフェースに差異があります。また、Fiwareが準拠するNGSIにもV1、V2、LDのみっつのバージョンがあり、互換がありません。このため、スマートシティを構築する際にどの標準に準拠するか決める必要がありますし、違う標準のスマートシティ間でのデータ交換にはデータ変換機能の実装が必要となります。
国内の既存規定 スマートシティ以前からデータ交換は存在し、幾つもの規定があります。例えば、GIFはスマートシティのために出来たものではありませんが、スマートシティは既存のシステム群も繋げていく事を考えると出来る限り準拠した方が合理的です。一方で、スマートシティを実装する上では都合が悪い規定もあり、個々に検討が必要です。
不明確な規定 例えば、セキュリティー上の懸念からURLなどでは使うべきではない文字がありますが、規定の文書やガイドラインで「自己責任で使ってください」の様な表現がある場合があります。スマートシティの様な参加者が特定出来ない場合は、明確に禁止文字にしておいた方が良い場合があります。
多すぎる選択肢 例えば、GIFのコアデータパーツでは住所の表現方法だけでも多数の記載方法が提示されています。しかし、Machine Readableを志向する事を考えると、バリエーションは少ない方が良い事は明白です。
規定間の矛盾 規定間でデータの表現方法が異なるなどの違いがあります。
規定の不足 データ交換に必要な規定が全て既存の規定で決められている訳ではありません。追加で決めていく必要があります。

 この様な状況から、どの規定をどこまで採用すべきか、予め考えて共有しておく必要があります。本書では、それらの規定やガイドラインをマッシュアップして一つの規定としてまとめています。尚、規定の対象はデータ交換のためのデータモデルとしています。




目次
2022-09-19

 はじめに
  1. 標準規定の種類
  2. 文字セット
  3. 符号化方式
  4. 語彙
  5. 呼出しインタフェース
  6. 情報モデル
  7. データ形式 -- JSON
  8. データモデル