Coppell Technologies データ仕様の現状と課題

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データ仕様の現状と課題

スマートシティの標準規格
データモデルのユースケース

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はじめに


2022-04-30/2023-01-04
 スマートシティでは不特定多数のの参加者 (アクター) が自由にデータを交換する事が重要だと考えています。第一章で詳しく紹介しますが、データの交換は通常関係する事業者などが事前に協議して仕様を共通化してから行われます。従って、データ交換の目的は明確であり、データ仕様は目的に最適化して策定されます。しかし、スマートシティではアクターは明確ではありませんし、目的も多様です。このため、事前に全アクターが準拠する標準仕様を策定する事はできません。一方で、仕様・ガイドライン・規定などと呼ばれる規格類は非常に沢山あります。
 そこで本書では、スマートシティのデータ交換の規定を策定する前の段階として、データを交換するためのスマートシティルールについて情報を収集し整理します。尚、本書では以下を前提としています。

  • 政府やDSA (データ社会推進協議会) で行われている、データ交換のための各種検討を最大限活用する。特に、デジタル庁のエリア・データ連携基盤の活用は、データ交換の大前提と位置づける
  • 自治体関てデータ交換をするための標準やガイドラインを最大限尊重する
  • グローバル標準である、Schema.orgやSmart Data Modelsプロジェクトの成果を最大限尊重する

第1章では、共通化するための約束事について、2022年3月31日にデジタル庁から発表された政府相互運用性フレームワーク(GIF:Government Interoperability Framework)に基づいて整理します。
第2章では、データの分類方法について検討します。
第3章と第4章では、国内と海外の考慮すべき規格について整理します。
第5章では、「スーパーシティ/スマートシティのデータ連携等に関する検討会」に記載されている、仕様案を整理します。
第6章では一旦立ち止まって、データモデルを共通化する事の限界と対応策について整理します。
第7章では、第3章から第6章まででまちめた現状を踏まえで、仕様の共通化についての課題を列挙します。
第8章解決策案を提示します


目次

 はじめに
 1. データ交換の基礎
  1.1 スマートシティにおけるデータ交換とは
  1.2 GIFに見るデータ交換のための取り決め
  1.3 データペースとビュー
  1.4 データ仕様の最適化
  1.5 スマートシティへの最適化の考え方
 2. データの分類
  2.1 スマートシティリファレンスアーキテクチャにおける分類
 3. 国内の標準類
  3.1 GIFの規定類
  3.2 GIF以外のデータ交換に影響がある規定類
  3.3 推奨モジュール
  3.4 コア語彙
  3.5 コアデータパーツ
  3.6 コアデータモデル
  3.7 実装データモデル(行政)
  3.8 実践ガイドブック
   3.8.1 文字環境導入実践ガイドブック
   3.8.2 マスターデータ等基本データ導入実践ガイドブック
   3.8.3 コード(分類体系)設計・活用実践ガイドブック
   3.8.4 API設計・活用実践ガイドブック
   3.8.5 APIテクニカルガイドブック
   3.8.6 データマネジメント実践ガイドブック
   3.8.7 データ人材管理実践ガイドブック
   3.8.8 データアーキテクチャ管理実践ガイドブック
   3.8.9 データ品質管理実践ガイドブック
   3.8.10 メタデータ設計・活用実践ガイドブック
  3.9 推奨データセット
 4. 国際的標準類
  4.1 関係する規定類
  4.2 Schema.org
  4.3 Smart Data Models
 5. 公表されている仕様案
  5.1 公表されている標準仕様案
  5.2 表記時に準拠すべき標準例
  5.3 その他の標準例
 6. データモデル共通化の限界と対応
  6.1 データモデルの共通化の限界
  6.2 外部データ連携
  6.3 データ仲介におけるデータ翻訳
  6.4 コネクタ方式
  6.5 データ変換の限界
 7. データ交換における課題
  7.1 文字セットと符号化方式
  7.2 語彙
  7.3 呼出しインタフェース
  7.4 情報モデル
  7.5 データ形式
  7.6 データモデル
  7.7 値の表記
  7.8 値に用いる単語
  7.9 値に格納するコード
  7.10 値に定義する列挙型メンバ
 8. 解決策案
  8.1 文字セット、符号化方式、データ表現、呼出し方式
  8.2 語彙
  8.3 情報モデルとデータ形式
  8.4 データモデル
  8.5 値の表記
  8.6 値に用いる単語
  8.7 値に格納するコード
  8.8 値に記述する列挙型メンバ