|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
2022-07-14 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
■策定/公開プロセス 現状、データモデルの策定は各スマートシティ毎に独立に実施している状況であり、策定されたデータモデルも公開されているとは限らず、Smart Data Models等の標準化活動にも提案もされていないと思います。このため、データ交換は困難であり、アプリケーションの可搬性も無い状況と考えています。これらの状況を引き起こしている要因は以下と考えます。
■データモデルの継承 現在、オープンに公開されているデータモデルは、グローバルにはSchema.orgやSmart data Modelsがあり、国内的には自治体のオープンデータ向けとして自治体共通オープンデータセットがあります。また、データモデルの部品としてコアデータモデルがGIFとして公開されています。更に、今後策定されるであろうデータモデルは多岐にわたると思われます。 項目名やデータの値の表記方法などは既に存在するものを継承(踏襲)すべきですが、現状の実態としては、必ずしも既存のデータモデルは参照されていない様に思います。 ■データ間の関係 現在のコアデータモデルはデータモデル間の参照関係や突合(名寄せ)は想定していない様に思われます。最適化の節で説明しましたが、コンピューター間のデータ交換を想定した場合、データモデルは適度に分割する事は大事であり、データ間の関係をどの様に策定していくのか、策定したものはどうやって共通化していくかなどの検討が必要です。 余談ですが、施設の部屋に設置されている温度センサがあったとして、室温の測定値は一義的にはセンサデバイスに関係づけられます。しかし、知りたいのは部屋の温度ですから、測定値は部屋にも関係づけられた方が都合がいい場合があります。この様に、どのデータと関係づけるかも、目的によって変化します。 ■データ項目の選択 データモデルを策定した時点では、多くの項目が必須項目ではなく、利用者が目的などに応じて値を設定するかどうかを判断する項目となっています。しかし、アプリケーションから見ると、必よな項目には必要な精度・品質・鮮度でデータがちゃんと入っていることが必要です。個々の項目必要性は、搭載するアプリケーションに依存するため、アプリケーションの分野や業界などで申し合わせると共に、広く公開され、各スマートシティで参照されることが必要です。 ■名称 データモデルには名称があります。特にNGSIに準拠する場合はデータ内にデータモデル名を記載したり、IDの中にデーモデル名を埋め込みます。このため、データモデル名はグローバルでユニークである事が望ましいです。 同様に、データ項目名やAttribute名などと呼ばれるも名称も、なるべく一致している事が望ましいです。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
2022-07-14/2023-11-20 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
コンピュータ間のデータ連携において、単語の表記が問題になるのは、データの送受信双方で同じ実体に対し表記の揺れがある場合です。例えば、塩竈市と塩釜市の様に固有名詞の表記に揺れがある場合や住所と所在地の様に同じ対象に対し複数の名詞が対応する場合などです。逆に、「西日本」「早朝」「空腹」などの様に元々同じ実体を指す事が期待できない曖昧な表記は、元々コンピュータ間のデータ連携になじまない単語なので、本書では検討の対象外とします。同様に「野菜」などの様に定義を局面応じて確認する必要がある単語も送受信者が個別に取り決めることになるので、本書の検討の対象外とします。 尚、次項の「語彙」は本項の単語も含んだ概念ですが、本書では説明の都合上分けてあります。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
2022-07-14 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
単語の表記の揺れに関する標準と課題を列挙します。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
2022-07-14/2023-11-20 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
属性値として、コードを入れる場合があります。前記の住所であれば、自治体コードなどです。どのコードを使うのか、或いはコードを使わない事にするのか、共通化が必要です。スマートシティではスマホなどの環境でもデータが利用可能である必要があるため、変換表が必要なコードの利用は望ましくありません。また、コードは誰が選択しても同じコードが選択される必要があります。例えば、GIFのコア・データモデルにはPOIコードが利用されていますが、"学校"と"小学校"が定義されていて、どちらを選択すべきかは指定されていないなどがあるので、コードを使う際には、選択に困らない様にルールを定める必要があります。また、コードはものによっては適宜追加していく必要があるものがあります。政府が公開しているコードの多くは更新のプロセスが記述されておらず、この点についても検討が必要です。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
2022年7月14日 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
項目名に対応して実際に入れる値です。自由な値を設定して良い場合もあれば、決まった値しか許さない場合もあります。例えば標準データセットでは、文化財の分類として、「重要文化財、国宝、・・・」などと明示しています。また、Smart Data Modelsという標準では、建物 (Building) のCategoryに対して設定して良いという値は、「apartments, bakehouse, barn, bridge, bungalow,・・・」などと具体的に指定しています。この様に値を予め決められたものに限定する属性を列挙型または列挙型項目と言い、予め決めた値を列挙型メンバと言います。列挙型メンバとして何を決めるておくのか、追加があった場合どうするのかを決めておく必要があります。 以下、列挙型メンバの例を示します。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||