Coppell Technologies データ仕様の現状と課題

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3. 国内の標準類  3.5節


3.5 コアデータパーツ
2022-05-30/2023-01-05
 GIFの説明によると「日付やアドレス等、多くのデータに共通的に含まれるデータ項目のデータ形式を定義」とのことです。コア語彙の節では定義していなかった、日付などの値をどの様に設定するかが記載してあります。記載しているデータ項目は以下の通りです。
名称 説明
日付 「YYYY-MM-DD」の形式で西暦て指定します。コア語彙にある元号の規定は、表示や印字時に元号に変換すべきと記載しています。この形式はISO8601の5.3章の定義のサブセットとなっています。具体的には、時差の指定、紀元前の規定、西暦9999年以降の規定、ハイフン以外のセパレータの規定などがありません。ISOの規定では、紀元前や遠い将来については、事前に関係者と合意を取る事となっています。
曜日
曜日コード
曜日の表現方法です。「毎週月曜」などの繰返しは次項になります。月曜日は「月」、「月曜日」、「1」の三種類を指定しています。コードとするときは、月曜を1とし、火・水・木と順に7までの数値を割り当てます。
この定義は日本独自だと思われ、対応する海外の規定を筆者は見つけることが出来ていません。
特定日
繰り返し
特定日の繰返しの表現に関する規定ですが、コードで表現する場合以外は自由形式(何も決めない)としています。コードで表現する場合はルールが規定されており、例えば、毎週月曜は「0Mo」と記載するなどとなっています。
この定義は日本独自であり、国際標準とは合致しません。具体的には、各曜日を表す単語は日本語であり、グローバルとは異なること、第一第三月曜日なども表現できることなど異なっています。ついて課題にあげる必要あり
時刻 HH:MM:SSまたは、HH:MM:SS.SSSで24時間表記で指定します。この形式はISO8601の5.3章の定義のサブセットとなっています。具体的には、時差の指定などがありません。
日付と時刻の組合せ 一般的にはDateTimeと呼ばれる形式の規定です。
「YYYY-MM-DDTHH:MM:SS[Z |(+ |-)hh:mm]」で指定します。Tは日付と時刻の間のセパレーターで、大文字の"T"を記載します。この形式はISO8601の5.3章の定義のサブセットとなっています。
期間 「YYYY-MM-DD/YYYY-MM-DD」または「YYYY-MM-DDTHH:MM:SS[Z |(+ |-)hh:mm]/YYYY-MM-DDTHH:MM:SS[Z |(+ |-)hh:mm]」の形式で指定します。
更に、上位の年や月などを省略する規定もあります。
時間帯コード
目標時間コード
月・季節・月、旬コード
時間帯、月、季節、旬にコード(番号)を割り当てています。
特記事項 特記事項は備考に記載するとの規定です。

名称 説明
住所 住所全体をコードとして管理する事を「推奨」しています。例えば、東京都千代田区霞が関二丁目1番6号の場合は「131016」と「0002002」と「1-6」のみっつの項目で登録されます。
尚、国際標準では国番号以外はコードを使用しない事になっています。
推奨している前記の方法以外に、自治体コードと町字以下の文字列の組み合わせる方法、郵便番号を活用する方法、住所全体を文字列で表現する方法、文字列を二つ、三つ、更に多くの項目に分ける方法、方書を別項目に分けるなどの多くの表現方法を規定しています。また、丁目以下はハイフンをセパレーターとした、数字の並びで表現するとしています。

名称 説明
郵便番号 7桁の数字からなる文字列としています。
尚、国際的なデータモデルや語彙の観点では、schema.orgでは文字列としか定義していませんし、それを継承するSmart Data Modelsの各定義も同様です。つまり、この規定をそのまま採用しても、国際的な規定には矛盾しません。

名称 説明
地理座標 緯度経度共に基本的に小数点以下6桁と規定しています。6桁は、一般的には十分な精度であるとしています。筆者の計算では約10cmの誤差になります。
測地系はJGD 2011/(B,L)を原則としつつ、GPS等で使うWGS84の使用も可能としています。この二つは殆ど誤差が無いため、実用上は同じものとの事です (定量的にどのくらいの誤差があるのかについて、筆者は知識がありません) 。
西経や南緯についての記載はありません。国際標準では先頭にマイナスを付ける事になっています。
ISOやGroJsonでは緯度、経度、高度をひとつの項目として表現できますが、GIFでは別項目とする事を推奨しています。

名称 説明
電話番号 電話番号は、セパレーターを挟んで数字を並べた文字列で表現します。セパレータはハイフン("-")です。複数の電話番号を記載する場合は"スペース/スペース"をセパレータとして電話番号を並べます。省略できる部分(市外局番)については、括弧で囲む事も許容します。また、国番号を付ける場合は先頭にプラスと国番号と半角スペースを先頭に付けると共に市外局番の先頭のゼロを外す事となっています。例えば、「+81-3-5253-5111」となります。これらの規定し国際標準にも合致しています。
但し、市外局番を括弧で囲う場合は「+81 (03)5253-5111」とゼロを外さない記載方法も例示しています。これは、バグの可能性があります。
尚、国際的なデータモデルや語彙の観点では、schema.orgでは文字列としか定義していませんし、それを継承するSmart Data Modelsの各定義も同様です。つまり、この規定をそのまま採用しても、国際的な規定には矛盾しません。