共通データ仕様
ここでは、本協議会で策定したデータ仕様を記載します。
データ仕様には大きく分けて3種類のものがあります。準拠する際のルールも異なります。以下、順番に説明します。
2023-04-03
情報交換やデータ分析を行う場合、帳票の項目に登録された「値」がまちまちだと困ります。例えば、子供が学校の壁にいたずら書きをした場合の不具合レポートを考えると、その現象を登録する際に「汚損」「塗料付着」「汚れ」「いたずら書き」など色々な表現方法が混在してしまうことが予想されます。そこで、登録時には、予め決まった単語などを登録する様に示し合わせておきます。この予め値の選択肢を登録しておく機能を、Excelなどの表計算ソフトではプルダウンメニューとかドロップダウンリストと呼びますが、技術用語では値を示し合わせている項目を「列挙型項目」と呼び、その値を「列挙型メンバ」呼びます。
登録しても良い値を予め決めておくと、情報交換やデータ分析が容易になるだけでなく、データ登録時の作業員の手間も削減できる可能性があります。例えば、表計算ソフトの様にプルダウンメニューで作業者がイチイチ文字を打ち込む手間が避けられます。一方、データの値は一旦登録してしまうと、変換や名寄せが難しく、共通化すべきデータ仕様の中でもっとも重要なものです。
本データ仕様に準拠したと称するには、ここに開示する値の一覧に従った値でデータを提供する必要があります。繰返しになりますが、本仕様は団体間のデータ交換や都市OSにデータ登録するための仕様ですので、各事業者独自のシステム内まで準拠する必要はありません。
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施設管理の帳票に記載する用語の一覧
施設を管理する際に発生事象に関して登録する値を共通化するための値の定義です。主に、公共施設の管理業務において、日々の点検や修繕をレポートする際に利用します。
・施設の部位 |
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公共施設の敷地や建物の部位を記載する際の用語の一覧です。不具合発生時に発生個所を登録する際などに利用します。 |
・不具合原因 |
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施設の不具合を発生させた原因を記載する際の用語の一覧です。 |
・簡易処置 |
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施設の不具合に対する機器交換などを含まない簡易処置を記載する際の用語の一覧です。 |
・不具合現象 |
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施設の不具合の現象記載する際の用語の一覧です。 |
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法人を表現する帳票に登録する用語の一覧
地方公共団体や民間団体などの各種法人に関する値の定義です。汎用的に用いられることを期待しています。
・組織種別 |
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自治体や会社などの組織の種別を記載する際の用語の一覧です。 |
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施設を表現する帳票に登録する用語の一覧
施設・施設が入居する建物、建物が立地する土地、施設に設置する各種設備などに関係する用語の定義です。主に、公共施設の管理業務において、施設の基本情報になると共に、事業者間の引継ぎや連絡などを効率化します。
・建物の種別 |
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建物の用途区分を表現する用語を例示しています。この記載されている用語に限定するための規定ではなく、参考とするための例示です。実際に何を登録するのかは、関係者間で調整する必要があります。 |
・建物の用途 |
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建物の用途を表現する用語の一覧です。 |
・土地の用途 |
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コア・データモデルの土地の用途を表現する用語の一覧です。内容は都市計画基礎調査実施要領 (平成 3 年 5 月国土交通省都市局)の土地コードの区分です |
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いろいな帳票で共通に用いられる値の一覧
公共施設や施設管理に限らず、広く一般的な帳票で利用されると思われる値の定義です。
・連絡先の種類 |
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連絡先の種類を表す用語です。ContactPointに複数の連絡先を登録する場合に連絡先の種類をcontactTypeという項目に登録します。 |
・制御対象 |
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センサや制御機器などの各種デバイスが検知や操作の対象とするものを表現する用語の一覧です。 |
・ID種別 |
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各種IDを登録するためのパーツである"IdentificationGroup"にIDを登録する際、IDの種別を表現するための用語の一覧です。 |
2023-04-04
コンピュータに都合がよい形式の帳票をデータモデルと呼びます。帳票には多数の項目が並んでいますが、コンピュータ向けの帳票であるデータモデルもまったく同じです。従って、例えば「土地」の帳票やデータモデルには、「名称」「通称」「住所」などの項目があります。データモデルを策定する際に準拠する規格は、
準拠規格を参照してください。
本データ仕様に準拠したと称するには、ここに開示するデータモデルに従った形式でデータを提供する必要があります。繰返しになりますが、本仕様は団体間のデータ交換や都市OSにデータ登録するための仕様ですので、各事業者独自のシステム内まで準拠する必要はありません。例えば、独自のシステムの出力はcsv形式で出力しておいて、ツールで変換して提供するなどでも構いません。
各データモデルにおいて、丸数字で示しているカラムは、目的別の登録の要否です。「必須」と書いてある項目(Attribute)は継承元のデータモデルまたはNGSI V2で必須項目と指定されている項目です。丸印は登録が必要な項目、無印は登録を推奨している項目です。但し、丸印が登録されていないからと言って共通仕様に反していると言う訳ではありません。自治体毎に帳票やルールが異なるため、登録が出来ない、登録が不要となる場合には、関係者で相談の上、登録を省略する事も可能です。
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施設共通情報の帳票(データモデル)
施設管理だけでなく、一般的に利用可能なデータモデルの定義です。
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公共施設の施設管理向けの帳票(データモデル)
主に施設管理向けに策定した、建物や施設の詳細部分に関するデータモデルの定義です。
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作業報告書の帳票(データモデル)
主に施設管理向けに策定した、建物や施設の詳細部分に関するデータモデルの定義です。
2023-04-05
帳票(データモデル)には、同じ形式の部分が含まれていることが良くあります。例えば、住所、連絡先、座標などは色々な帳票に含まれていますが、この構造が帳票毎にバラバラだとアプリを作る場合などに非効率です。そこで、同じ形式になるであろう部分をパーツとして切り出します。本協議会ではそれらの切り出した部分を「データパーツ」と呼んでいます。帳票(データモデル)でデータパーツを使ったときには、"type"というカラムにパーツの名称を表示してあります。
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一般的に使われるデータパーツ
施設管理だけでなく、一般的に利用可能なデータモパーツの定義です。
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施設関連のデータパーツ
施設管理だけでなく、一般的に利用可能なデータモパーツの定義です。