都市OS利活用協議会

作業報告書の帳票(データモデル) Ver. 0.0


2023-04-06

定義の見方

 各帳票の定義の先頭にある定義名から補足までの記述は、エンジニア向けの情報です。
 「項目名(Attribute name)」は項目の名称です。回数は値を幾つ登録して良いかを示しています。回数は"a::b"の記号で書かれていますが、aが最小回数、bは最大回数です。つまり、"0::1"はデータを登録してもしなくても良いが、登録数は最大1個という意味になります。最大数bがnの場合は、登録する値の数に制限が無い事を示しています。typeは登録する値の形式です。例えばTextは単語などの文字列で、Numberは数値です。興味がある方は、準拠規格のデータタイプをご覧ください。
 説明の項目の中の丸数字はデータの登録の要否を示すガイドラインです。必須の項目は登録が必須です。丸印は施設管理においては登録を推奨する項目です。


2023-04-04

案件 (Complaint)

 不具合(故障・破損等)案件を表現するデータモデルです。ひとつの不具合に対して複数階数の報告があり得るので、次の「報告(Report)」と分離して策定してあります。
定義名 Complaint
継承元データモデル Smart Data Models/Complaint
参照データモデル なし
URI https://pfikyokai.or.jp/commonspecification/Complaint
補足 コア・データモデルに「案件」に相当するデータモデルが無いため、Smart Data Modelsから継承しています。@のカラムは包括施設管理において事業者から自治体への報告の際に必要と思われる項目を示しています。
Data Model 説明
Attribute name 回数 type 補足
@
id 1::1 Text NGSI-LDの仕様に合わせ、次の形式の識別子とする。"urn:ngsi-ld:Complaint"<.一意となる番号>。一意となる番号は事業者が交代しても一意となる様な運用が必要です。
必須
type 1::1 Text 必ず"Complaint"の文字列でなくてはならない
必須
phenomenon 1::1 StructuredValue 不具合現象です。

category 1::n Text (Array) 列挙型メンバ。Phenomenonを参照。["破損"]、["汚損"]など
remarks 0::1 Text 前項の補足です。例えば、"コンクリートの割れ"など
dataProvider 0::1 Text データのプロバイダのid。このWGが想定するシステムでは関係しないと考えます
description 0::1 Text 説明を記載
isFiledTo 0::1 Text 苦情をエスカレーションする先。例えば自治体の所管課など
isMadeBy 0::1 Text この苦情を申し立てたユーザーの ID。個人情報にならない様に留意が必要。例えば、定期検査による検出はこの項目を記入するが、個人や利用者団体は記入しないなど。
isPartOf 0::n Relationship ひとつの不具合が複数の苦情から構成される場合などにこの項目で相互参照したり階層化したりします。
location 0::1 Point 不具合の発生個所を座標で示します。例えば、道路の陥没、河川の汚染、街角の異臭などを想定しています。今回のユースケースとは合わないと考えます
name 0::1 Text 案件の名称
seeAlso 0::n URL 追加情報のurlの列です
source 0::1 Text この情報の提供元に関するurl等を格納します。
status 0::1 Text 活動状況を登録します。"処置中"、"完了"など
timestamp 1::1 DateTime 苦情が寄せられたタイムスタンプです。
refFacility 1::1 Relationship 施設Entityのidを格納します。施設Entityに施設NO、施設名、施設住所が予め格納されています。
zones 1::1 StructuredValue 不具合発生の場所を格納します。列挙型項目の列と自由記述文字列の組み合わせで格納します。列挙メンバは施設のZonesから選択した文字列です

abstracts 1::n Text 列挙メンバは施設のZonesから選択した文字列です。例えば、["校舎","2F","1年A組"]
remarks 0::1 Text 前項の補足です。例えば、"天井"など。
parts 1::1 StructuredValue 不具合を発生したBuildingComponent(部位)やDevice(設備)を示す

abstracts 0::1 Text 不具合を発生した部位や設備を示す列挙型項目。定義はBuildingComponent
refComponent 0::1 Relationship 不具合を発生したBuildingComponent(部位)またはDevice(設備)に対するリンク。BuildingComponentが登録されていない場合は省略して構わない
remarks 0::1 Text 部位の補足です。例えば"基礎部分"、"蛍光管"などと記載します。
cause 1::1 StructuredValue 不具合を発生させた原因。

abstracts 1::1 Text 原因を示す列挙型項目。定義はCause。例えば"車両事故"、"地震"など
remarks 0::1 Text 前項の補足
sevirity 1::1 Text 不具合の影響度を示す列挙型項目です。列挙型メンバは"放置すると機能不全"、"機能不全(要修理)"など
repairPlan 1::1 Text 処置の計画です。"部品交換"などと記載します。


2023-04-04

報告 (Report)

 施設管理を行う事業者から自治体へのレポートを表現するデータモデルです。
定義名 Report
継承元データモデル なし
参照データモデル なし
URI https://pfikyokai.or.jp/commonspecification/Report
補足 事業者から自治体に提出するレポートに対応するデータモデルです。@のカラムは公共施設管理において、施設の不具合に関する報告です。Aはそれ以外の報告です
Data Model 説明
Attribute name 回数 type 補足
@
A
id 1::1 Text NGSI-LDの仕様に合わせ、次の形式の識別子とする。"urn:ngsi-ld:Report"<.一意となる番号>。事業者が交代しても一意となる様な工夫が必要です。
必須
type 1::1 Text 必ず"Report"の文字列でなくてはならない
必須
timestamp 1::1 Date 報告日
category 1::1 Text 報告の種類
dateOperation 0::1 Date 報告する点検等の実施日
refSubmitter 0::1 Relationship 自治体が提出する公的な報告書など作成する場合に、その報告書の届出者の所属法人名を取り出すためのリンク。

refTtarget 0::1 Relationship 定期検査などにおいて、調査対象建物へのリンク
refFacility 0::1 Relationship 不具合の報告などにおいて、報告対象の施設へのリンク

refComplaint 0::n Relationship 本報告が関係する「案件」へのリンク。複数の案件がある場合はリストで登録する
damageControl 0::1 Text 簡易修繕の内容。列挙型項目。定義はDamageControl
pictures 0::n StructuredValue 写真を登録します


url 1::1 URL 写真の登録場所
remarks 0::1 Text 写真への補足

request 0::1 Text 職員などからの要望事項
remarks 0::1 Text 備考

opinion 0::1 Text 担当者の所見

document 1::n StructuredValue pdf等になった、報告書の格納情報。複数の書類が対応する場合もある

title 1::1 Text 電子化したドキュメントのタイトル
fileName 0::1 Text 電子化したドキュメントの格納ファイル名。ドキュメントはファイルサーバなどに格納されている場合に次の項目と共に使用します

filePath 0::1 Text 電子化したドキュメントの格納フォルダのパス

url 0::1
URL電子化したドキュメントがWebサーバなどURLでアクセスできる場合に前項の代わりに使用します